木漏れ日の模様と潤いの空間

春の木漏れ日夏の深緑

春は若葉の浅緑が美しく、躍動感にあふれた輝きがあふれます。

夏の深緑は日差しを受け止めて、心地よい風をよびこみます。

秋と冬は赤や黄色の落ち葉のコントラストが目を楽しませて、風情のある枝ぶりを通して、温かい光が地面に降り注ぎます。

季節の移り変わりにともない木々の姿は変化し、その役割も別のものになります。

秋の紅葉冬のぬくもり
庭に樹木を植えるとメリットがたくさんあります。そもそも植物は環境の基盤を支える重要な役割をもつ生き物です。その利点をうまく生活に取り込むことは有意義なことでしょう。

建物は樹木により美しく引き立てられ、樹木も建物により引き立つ関係にあります。家の中からの眺めや外での居心地をよくする環境づくりは庭づくりの大事な要素です。

昔の環境に習う

近年、雑木林の有用性が見直されてきていますが、そもそも雑木林から採れる薪などは燃料として使われ、日ごろから管理されて育てられていました。

日本の暮らしにはまず里山があり、その要素として集落、水田、水路、雑木林がひとつのセットとして、生活基盤がありました。

雑木林と水路

里山は大きな庭ともいえます。そこには生活の機能があり、美しさがあり、楽しさがあり、生き物がのびのびと生きられる環境があったのです。 

この水路は集落の方へ流れて水田に利用されています。

何百年も昔に整備されて現在も管理され続けています。

この環境の美しさは人と自然との共生がなりたっているからこそのものです。

心地のよい庭のために

雑木林の環境を取り入れることで美しく、過ごしやすいお庭をつくることができます。

樹冠を広げた林床は心地の良い木陰をもたらし、夏の日差しをやわらげ、蒸散による温度差で建物に風を送ります。

雑木の庭下枝を適度に剪定することで活動空間を妨げず、スペースの有効利用がでるので日々の草抜きや、ガーデニングもしやすくなります。

また植物の環境を整えるとたくさんの生き物がやってきます。 植生が豊かになることで、生態系が豊かになり、お庭をにぎやかにしてくれます。 

植物には害虫がついてしまいますが、その後には害虫を食べる益虫がやってきます。植物層を豊かにすることで生態系のバランスがたもたれてくるので、むやみな消毒はかんがえものといえます。