植物の遷移とは
よく空き地で植物がはびこり,雑然としていることがあります。
しかしそれはもともとあった植生が破壊され、放置されたことが原因です。
植物は常に成長し、せめぎあいをします。そのうちにそれぞれが適正の場所に落ち着き
やがて何層もの植生へと遷移します。
遷移の最終段階は極相といわれ、複雑かつ絶妙なバランスと長い時間によって成り立っていきます。
長い目で見れば近所の荒地もやがて木々が生い茂り、数百年もすれば森へと遷移していくことになりますが、その場所で人が暮らせるわけではないので、手入れをするということになります。
遷移は時間と共に一定の方向へ変化していきますがその流れを引き戻すことが出来るのは自然の災害か、人のちからによるものです。
かつて人里近くの雑木林は暮らしに必要な薪などの燃料を採取するために活用されて木々は
数十年ごとに更新されて常に若々しく、永久的なサイクルが繰り返されてきました。
そこは多くの生き物が集いやすく、繁殖しやすい豊かな環境ができあがっていたのです。
そんな人の暮らしが生態系を豊かにした貴重なケースが日本にはいくつもあります。
自然との上手な付き合い方は庭づくりに大いに役立てることができます。
最小限の手入れで美しい景観をつくるには自然を理解するこが重要です。